2013年2月10日日曜日

第2回「シクロクロス東京」自転車には乗りたい

「自転車は乗るためにある」と思っていたあの瞬間。写真:musumemiyuki
去年はパスしたお台場でのシクロクロス「シクロクロス東京」に参戦! 去年パスした理由は「砂地獄がイヤ」なんて、そんなヘタレなことじゃない。昇格に関係のあるAJOCCのレースじゃなかったから。

今年参戦したのは、今年はめでたくAJOCCのレースになったから。この割り切り具合がオレなのです。去年、猪苗代湖畔で行われた「東北シクロクロス」で砂地を走るコツを掴んだという過剰な自信もある。

しかし、ここ2週間、まったく乗れていない。数ヶ月前から仕事が忙しく、あまり乗れてない焦りから、2週間前の夜のローラー台で負荷をかけすぎヒザを壊してしまった。歩くのもつらいほど痛みを感じ、とにかく安静にしていた。

練習不足が焦りになり、劣化した脚に以前と同じ負荷をかけて身体を壊してしまう。壊れた身体では乗れないから、さらに劣化する魔のループ。

これって、誰でも経験する失敗なんだろうか。これまでの数年間、怪我なく順調にやれてきたので「重いギアでヒザを壊す」というのは都市伝説に近いものかと思っていた。

練習不足になったら気をつけようね。都市伝説なんてことは決してない。ヒザの痛みはココロも壊す。スキマ時間ができても痛みで練習できないってつらいよ。

さてさて2週間続いたそのヒザの痛みは、レース前日に消えていった。タイミングがいいんだか、悪いんだか。

それもあって、今日のレースの目標は「一周だけでも輝いて」とした。たんたんと過ごす日々の中には、一瞬だけでも輝けるって、それほどないものよ。それを今日やる!

スタート位置はエントリー順でなんと最前列。申し込みが早かったのね。やる気だね、数カ月前のオレ。練習量も多くて、きっとヒザも元気だったね。AJOCCだもの。

招集地点やその先のスタートラインでスタートを待つまでライバルたちと雑談などを、やいのやいの。いつの間にか知り合いが増えて、またみんなと同じレースに出られることが嬉しい。みんなと会うために、またシクロクロスをやろうと思う。ある! ある!

「速そうだけど遅い」という名言をどこかで聞いた。写真:おだカメラマン
そしてスタートの合図。スタートダッシュはそこそこに一箇所目の砂地をすべて乗ってクリア。スタートダッシュが速かった数人を抜いて、ここでなんと2位! このまま狭い林の区間に入れば抜きどころはない。一周どころか、このまま勝ってしまおうか! キラリ。

砂地に続く階段は自転車を降りて駆け上がる。前を向き(1位を目指し)、飛び乗るが、ペダルが空転するように軽い。チェーンが落ちてしまった。

再度自転車を降り、チェーンをかける。一度かけたつもりで飛び乗るが、またチェーンが落ちる。焦るうちに後続集団が通りすぎていく。

輝きは一瞬であった。マグネシウムの炎のように。これを挽回できるほどの体力なんてない。すべての砂地を乗って行く気でいたけど、まぁつらい。

そして砂地でランニングになると、あれよあれよと順位を下げる。後方から「あ゛い!(へい? おい? 愛?)」と、いかにも邪魔だドケと威嚇をするような声が聞こえる。

「ひとりでも自転車には乗っていたいんだ。自転車は乗り物だからね」と。写真:おだカメラマン
ランニング大会は苦手だもの。そりゃまぁ確かに邪魔でしょう。「はい、どうぞ」と横に避けてパスをさせるが、乗れそうな砂地になったので乗ると、ランを続ける彼にすぐに追いついてしまった。そして抜く。

勝ち負けを争う順位でもなし、えらそうに威嚇するもんじゃないわねと、抜きながら背中で語ったわけです。ランが得意でも自転車には乗りたいよね、腐っても自転車乗りなんだしと、背中で語ったわけです。

はっ、まさかブログに登場したいのか? それならいいのではないか? いいのではないか!

深い砂でまたランニング大会になり、迷うことなく全力ランの彼に抜かれるオレ。ランでもズンでもゴンでもバチコーン!でも速いが正義と、彼に背中で語られたわけです。降りても乗ってもよく、より速いものを選択するのがシクロクロスか。正しい。現実を直視できるオレ、弱い。

あー、しかし、ほんとつらい。乗れない区間はびゃーびゃーヨダレ出ちゃうの。応援の声も聞こえるけど、聞こえることがつらい。恥ずかしい姿を40分公開し続けながら、応援の声が聞こえるんだから。

「自転車は押しても自転車だ」と涙した。写真:さいかちさん
そのまま、レースは終了。声援に応えられず、ホントに申し訳ない。

今シーズンのレースは、次週のGPミストラルで終了。まだ、シーズンは終わっていないけど、来シーズンの目標。というか、自分へのムチをここに宣言しておく。

「来シーズン終了時に、カテゴリー3に降格が決まったら、眉毛を全部剃り、頭を丸めます」

ヒザも治り、情けない走りはもう終わりだ。「昇格しなかったら全剃りじゃないのかよ」って? それはメンタル的にもエンジンにならないもの。基本ネガティブなメンタルにはエンジンどころか逆噴射だもの。

これは、高い順位を目指し、昇格も視野に入れるための宣言ですよと。では、また吉見のGPミストラルで。今度はもっと輝けるように。

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※朝食は牛乳をかけたミューズリー
※試走でゲッソリ
※ウォーミングアップは20分
※ウォーミングアップ前にRedBullを1缶もらって飲む
※空気圧1.6くらい、かなり柔らかかった